先日、行いました勉強会のご感想をいただきました。
今まで得たモンテの情報と比べると、規律に特に重点を置いている印象を受けました。
自分で調べた所だと、“強い癇癪には理由があるから何をしたがっているのか観察してそれをさせてあげる”
事だと思っていたので、上の子にはしたい事をしたいだけさせてあげる、親にはちょっとハードな育児でした。
勉強会を経て、制限を設け親の都合に寄せてもいいのか、と気づいたのとルールを徹底する難しさを感じました。
細い所を歩いたからと叱らないけれど、ルーティンはしっかり守る…予定がコロコロ変わってしまいがちなわが家にはハードルが高そうです。
料理をしたがったらさせたり、歩きたがったら歩かせたり…まではいいのですが、最後までさせるとか片づけまでさせるのが難しくて苦労しています。
また子どもに手をかけ目をかけていると、しなければならない家事や雑務はどう工夫してやりくりすれば良いのか、皆さんどうしているのか具体的に聞きたくなりました。
また同じ情報を夫にも知って欲しいと思いました。
今後も勉強しながら家庭で取り入れていきたいです。
2日間たっぷりの時間を割いて下さりありがとうございました!
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ご感想をありがとうございました。
仰る通り、癇癪には理由があります。
敏感期によってしたいことなのか、自分の我を通したいのか、大人の気を引きたいのか、という大人の客観的な見方、観察も必要になってきますね。
モンテッソーリ教育において、自由と規律(制限)というものはとても大切なものです。教員養成コースでは、必ずどのレベルでもこの自由と規律の講義が行われます。
ご家庭では何を大切にされたいのかということを軸を持っていないと、この日はダメ、ある日はいい、となってしまうと一貫性がなく、子どもも混乱します。
以前、子どもが寝る前に絵本を読んで欲しいというので、何十冊と読んでいて、もうくたくたです。でも、子どもが望んでいるのでしているのですが、正直しんどいです、というご相談がありました。
お母さまだって一日お疲れですし、しんどいながらの読み聞かせは、声のトーンにもあらわれているはずです。寝る前の絵本を何冊かに決めていただくことをおすすめしました。例えば2冊か3冊どちらがいい?と聞き、子どもに決めてもらいます。
それからは2冊と決め、お母さまも心の余裕ができたとのことでした。
「させたいことをさせたい」
モンテッソーリ教育を取り入れたいご家庭では、このようにお考えになる方も多いと思います。
活動を始める前にやり方もみせる(提供)わけですが、例えば置いてある場所から提供が始まり、そこでは持ち方、運び方も子どもは見ています。トイレのどこを持つかも子どもは見ています。そして活動後、元の場所に戻すまでが一つの活動です。お片付けも子どもにとってお仕事の一つで、終わった後に「できた」という達成感にも繋がります。お片付けをして活動が完結するわけです。
幼児クラスでは木を磨く、金属を磨くお仕事などありますが、次の人のために使ったコットンなどを捨てて、新しいものを用意していくのも子どもです。初めて行う際には、次の人のために終わったら、コットンや布巾を置いておきましょうね、とまで提供します。そうすると、子どもは次回その活動を終えた際、次の人のために用意をしている姿があります。
大人が棚から持ってきてしまったり、高いところにあったりすると、子ども自身でそこから持ち運びができないので、子どもはどこにあったのかも分からず、子ども自身で片付けができないですよね。そういった面からも、自分で片付けができるような室内の環境作りも大切になってきます。
モンテッソーリ教育の規律は、他者を尊重することに重点をおいていることが多いのも特徴です。
例えば、お友達がマットでお仕事をしていたら、そのマットを跨がない、その周りでバタバタと走り回らない、お友達同士でお話してもいいけれど、他のお友達のお仕事の邪魔にならないよう声の大きさに配慮する、他のお友達が道具を使っていたら待つ、初めて行うお仕事に関しては大人の提供を見るなどです。ジラソーレでは子どもたちがソファに座ってクラシック音楽を聴くという自由があります。でも、他のお友達の活動の妨げにならないよう音量に配慮してもらっています。子どもたちはそのなかで、好きなときに音楽を聴いて、満足したら自分で音楽を消し、お仕事に戻っています。
この規律は、自制と自律にとても密接な繋がりをもっています。
自由と規律に関する記事も書いていますので、ご紹介させていただきます。
スプーンをなげる | ★千葉県柏市豊四季駅3分★お子様の【自立】を援助する 1歳半~12歳までの ジラソーレ モンテッソーリ 子どもの家 (ameblo.jp)