ジラソーレである試みを始めました。
今までなかなか音楽の分野の環境が整っていなくて、少しずつ整えています。
小学校で音楽を教えていたとき、
ピアノを習っている子はすぐに音符が読め、
習っていない子は音符が読めない→面白くない→音楽嫌い
という流れができていることが多く、当時、試行錯誤していたのを思い出します。
モンテッソーリの幼児期の敏感期を生かして、ピアノを習っていない子も音符が読めるようになるのではないかと、音符の絵カードを作り、音階をボードで作り(モンテッソーリ教具は高額なので手作りしました)提供しています。
提供後、1人の年長さんが音階を書きたい!と。名称もきちんと伝え、第一線や第一間やら下第一線も伝えていると、第一線、第二線と子どもが数えながら音符を書いていました。
でも、読める読めないではなく、まずは興味を持つことが大切。
覚えることが目的ではなく、いつか楽譜を見た際に、小さい頃にしたなと、懐かしさから親近感を持つこともできます。
そして自分が書いた音符が、音で表せたときの嬉しさ、楽しさを体験してもらいたいです。
オルゴールやカリンバ、レインスティックもよく演奏している子どもたち。
ベルの演奏もよくしていて、はじめにバチの持ち方、叩き方を教師が見せます。
そうすると、子どもたちは真似て優しく音を出しています。
他の子どもたちはお仕事をしている。そのときの音の大きさは?
大きな音でなくても、小さな音でも心地よさを発見している子どもたち。
ここでも、叩く際の手首や腕のしなやかさがあるかないかで、音の音色も変わってきます。さまざまな場面で手首、腕の動きというのは大切になってきますね。そして、いつでも子どもたちがクラシックのCDが聴けるようにおいています。
作曲者、曲名も書いておきました。カタカナを読めるようになった子は、読むのが楽しくて、「あ、モーツァルトだね。」とか、「白鳥の音楽は好きな音楽になった。」とか、言ったりしています。
それにあわせて、作曲者の絵カードも作成。国旗に興味がある子は作曲者の生まれた国にも興味を示すでしょう。
これから子どもたちにあわせて提供していきます。
子どもたちは楽器のミニチュアも大好きで、トロンボーンとかクラリネットとか、提供するとどんどん吸収しています。
トランペットを見ると、「ラッパ!」と答えてくれる子供たち。「そうだよね、ラッパだよね。お名前があってトランペットっていうんだよ。」と伝えると、「トランペット。」と、言っています。
ここで大切なのは、大人は子どもだからときちんとした名称を伝えないことが多いですが、ラッパではなく「トランペット」、ブーブーではなく、「くるま」ときちんとした名称で伝えることが大切ですね。
年少のお子さんは、ご自宅で「トロンボーンはね。」とお話していたそうで、名称を伝えることの大切さを感じています。
楽器の名前をカタカナで書きたい!と、カタカナで書いているお子さんもいました。楽器を長い順に置いているお子さんもいました。秩序ですね。
子どもたちを観察していると、ベルの演奏をしてからお仕事をしている子、何か集中をした後に、ベルを演奏している子とそれぞれのリズムで行っています。
心地よい「音」
癒される「音」を
聴覚を使って感じ取っているのだと思います。
「音」に興味を持つことで、日常の音にも耳を澄ますことができます。
モンテッソーリ教育のなかに、「静粛の練習」というものがあります。これを行うと、日常のなかに様々な音があること、小さな音、大きな音があることに気付きます。まさに五感を研ぎ澄ます時間。
自分の声だけでなく、他の音に耳を傾けると、色々な発見がありますね。
そうすることで、ますます五感が研ぎ澄まされ、想像力にも繋がっていきます。
自然の音
葉が落ちる音、葉が揺れる音、どんぐりが木から落ちる音、雨の音、川の流れの音、鳥の囀りなど。
生活音
飛行機の音、ヘリコプターの音、車の音、沸騰している音、洗濯している音、水が流れる音、野菜を切っている音など。
お子さんと一緒にぜひ「今」の音を楽しまれてください。