勉強会では具体物、実体験を大切に・・・
というお話をさせていただいています。
でも、日々の生活の中で
他のお子さんと比較してしまったり、
焦りがでてしまうと、
プリント・ワーク
というキーワードが出てきて
勉強会に参加されているほど、
迷いが生じてしまうかと思います。
文字や数の敏感期=プリント
にはならないですね。
そのときに立ち止まって
いただきたいのが、
今、できればいいという目先だけのことなのか、
ひらがなが書ければいい。
入学前にひらがなと足し算は
やらせないと・・・
それとも生涯学びの土台ともなる、
楽しいな、これやってみたいなとか、
探求心の種を蒔いてあげることが大切なのか。
モンテッソーリ教育で大切にしていることは、
後者です。
具体物から抽象という経験を大切にすることで、
紙面では得られない驚きや発見があります。
そこが面白さに繋がり、
どんどん探求心に発展していきます。
そしてお子さんの好きなことをどんどん広げていくこと。
プリントから始めると機械的に行うことが多くなり、
はじめは珍しさもあり楽しくやるかもしれません。
でも楽しさよりもつまらない、
面倒くさい、といったネガティブなものに
変化していくことがあります。
そして、大人側のこのページをやらせなきゃ、
という焦りと圧が「やらされている」学びが嫌、
苦手へと変わっていきます。
でも、子どもはパパやママが大好き。
困った顔を見たくないので、パパやママのために
頑張ってしまうお子さんもいます。
それは本当の学びと言えるのか・・・
本来楽しいはずの学びが取り敢えずやればいい、
といった好奇心とは真逆になってしまいます。
幼児期から勉強の習慣を…と思われるかもしれませんが、
日常生活のなかで丁寧に過ごし、
自立ができていて、
幼児期に自己コントロールを身につけ、
人のお話も目を見て聞けるということが身についていれば、
学校生活も心配いりません。
児童期では計算ができるなどよりは
いかに論理的に物事を考えられるか。
好奇心をもって物事に取り組めるかが、
大切になってきます。
エレメンタリークラスのお母さまが以前仰ったことがあります。
周囲では幼児期にプリントやワークをしているので、
焦ってプリントをした方がいいのではないか・・・
そんな葛藤があったことをお話してくださったことがあります。
でも、最終的に焦ってしなくて良かったです、と。
幼児期にプリントやワークをする時間を
ー一緒にクッキングをする。
ー家事を手伝ってもらう。
ー好きな図鑑を眺める。
ー本を読む。
ー工作をする。
ー縫物や編み物をする。
ー作りたいおやつのレシピを自分で書いてみる。
ーレシピ本を写す。
ーピザを分数に表してみる。
ー自分の一日のスケジュールを書いてみる。
ー明日の準備をする。
ー朝食を作る。パンにジャムを塗る、
ヨーグルトにフルーツを切って盛りつける、
自分で飲み物を注ぐなど。
ー年長さんになれば地球温暖化について、
地震についてなどもご家族で話し合うこともできますね。
ここには生きた教材がたくさんあります。
それが小学生になると、もっと知りたい、
なぜ・・・に繋がってきます。
この字を書きなさいというよりも、
自分の思っていること、書きたいこと、
伝えたいことを書ける喜びを幼児期にたくさん
体験できることが大切です。
年長さんでホットケーキを自分で作った、
夜ごはんを自分で作った!なんてお話も聞きます。
大人からすると、その料理がとても簡単なものであっても、
子どもにとっては一瞬一瞬がドキドキし、集中も必要。
それが完成すればやっぱり嬉しいですよね。
卵は何の卵なのか、
この野菜はどこの産地なのか、
大さじ1はどのくらいなんだろう、
50グラムぴったりになった!
そこから地理に興味を持ったり、
鶏以外の卵の大きさは?
野菜の名前だったり、
触覚や嗅覚を存分に使ったり、
それらの経験が食物連鎖に繋がって
私達人間は命をいただいている
感謝していただくことにも
繋がっていきます。