ジラソーレでは1歳半~2歳半までの母子同室のインファントクラスがあります。
インファントクラスから幼児クラスに移行するお子様が多い中で、
私が今まで実感したことなどを書いてみようと思います。

1.お片付け 
ひとつ終わったらひとつ元にあった場所に戻す。これによって、
お片付けが自宅でも当たり前のようになりました、との保護者の方々から多くご感想を
いただきます。
これも秩序ですよね。
元にあった場所に戻す。そして、他のお友達への配慮にもなります。

2.自分の思い通りにならないこともあるという学び
これは見極めが必要になるのですが、敏感期で内からくる「やりたい」というものなのか、
それともただ「自分の思い通りに大人が動いて欲しい」だけなのか。
この見極めが大切になります。
もし後者の場合、子どもの「やりたいようにやらせる」ことだけを優先してしまうと、
泣いたら何とかしてくれる、大きな声を出せば大人が動いてくれるという学習をして
しまいます。そこには、自己コントロールも自己規律も生じません。

やりたいお仕事を他のお友達が使っている。やりたいけれど、我慢しよう。
例えばご自宅で食事中にお菓子が食べたい!そんなときにご自宅でのルールや約束があり、
お菓子は15時だけと決まっているならば、そのルールを学ぶ時期ともいえます。
毅然とした態度で、「お菓子の時間は決まっているよね。」と、ただ伝えるだけでいいのです。
泣いてしまったとしても、「食べたかったんだね。でも、お約束だよね。」と、
大人の一貫した態度が大切です。
そこで、子どもは自分の思い通りにならないことがあることを学び、その際の自己コントロール、
気持ちの切り替えを学んだりします。
これは本当に大切です。

3.できるという自信
初めて行う活動に関しては必ず教師が提供をしますが、その後は子ども自らが活動をします。
大人の過干渉な声掛けや手出しがありません。
子どもは大人の顔色を伺うことなく、失敗を恐れずに活動していきます。
お水がこぼれてしまっても、拭けば大丈夫。
物が落ちてしまっても、自分で拾えばいいのだから。
大人が「教えながら教える」ことで、自己訂正をして活動していくようになります。

4.トイレットラーニング
トイレに関してはインファントクラス内でお話をしています。
排泄リズムの把握、衣服の選び方、トイレ環境など。
歩き始めたころからおまるなどで座ることをお話していますが、なかなか保護者の方の
勇気がないのも事実です。手探りの状態というのが正しいかもしれません。
それでも、幼児クラスに移行する際には子どもたちはパンツです。
思ったよりもパンツへの移行が早かったと、多くの保護者様のご感想です。
2歳くらいになると秩序の敏感期。
急にトイレに行きましょう、おむつからパンツに履きましょうと、環境がガラッと変わって
しまうと、益々トイレ嫌いになってしまいます。
大人の焦りも出てきてしまいますよね。
歩き始めたら起床したらおまるに、食後におまるにという環境にしておくと、
とてもスムーズです。
衣服の着脱に関しても、子ども自身が行うことが大切であることをお話しているので、
幼児クラスで子どもがトイレに行く際にも一人で行っています。
これも自立であり、大きな自信に繋がります。

5.手伝って
言語もどんどん発達してくる時期でもあります。
泣いて訴える、手を差し出して訴える、大きな声を出して訴えるのではなく、
援助して欲しいときに「手伝って」と言えることも大切にしています。
自分でやれるところまでやってみる。でも、どうしてもできない。
そんなときに「手伝って」と言えることで、大人が「ほら、かして!」とやってしまい、
「ひとりでやりたかったのに~!」という、子どもVS大人がなくなります。
そして、自分でやれるところまでやってみようという忍耐力もついてきます。

6.今日はこれをする
自己選択なので好きなお仕事があると、まずはこれをしよう。
次はこれをしよう・・・と、見通しを立てて行うようになってきます。
あれもしたい、これもしたい。でも、順番。
これも、まさに自己コントロールですね。

ざっと書いてみましたが、生まれてから2年。
色々なことを吸収して、ひとつひとつできることを確実に増やしている2年間でもあります。
色々なことを学んでいる最中。それを大人が忍耐を持って接することが大切ですね。

2歳児さんの偉大な力。

その力を目の当たりにするたびに、子どもとしてではなく、1人の人として接する大切さを再度学ばされます。


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